静岡市の社会保険労務士　　清水　有子（しみず　ありこ）です。

お目当ての


テレビ番組が

終わって




観るともなく

そのままに

していたら




次の番組が始まり

その内容に




目が離せなく

なってしまいました。



東芝技術者チームのお話です。





その現場のボスは

一日中怒ってばかり。




怒っている側から




怒っている本人が

居眠りをしてしまう、と

言うのですから

コントの世界のようです。








１５時になると

紅茶を入れさせ

香りが足りないとつぶやき




おもむろに

ブランデーを投入







部屋中が

お酒の匂いで

満ち溢れたそうです。




今から

３０年近く前の事でも

珍しい事です。




そんな上司に

部下も反発




距離を置きたいと

上司との間に

観葉植物を置く始末。




話を聞いただけで




冷たい空気が

ただよって

いそうですが




あにはからん

現在集まった皆さん

とっても楽しそう。




昔の写真は




肩を組んで

足を上げて踊る光景が

映し出されています。




さてさて

どんな職場だったのでしょう。




鬼の上司は

型破り。




こうしろ、と

指示を出し

部下にやらせ




後は

何をしてたんだろうね、

酒飲んでた位かな、と




言われる始末です。




会議にも

出席しない位




口出しを

しなかったそうです。




１０名の部下も

個性的。




部下のトップは

観葉植物を

置いた人。




この方も

上司に負けず劣らず

個性的な天才肌。




上司が認め

抜擢したのです。




この部下のトップも

自由に発言させる

雰囲気を作り




会議をしても

好き勝手に

発言します。




そんな中

唯一

大学時代の

ラガーマンが




何となくみんなを

まとめます。




上司に怒られる人は

この人、などと

自然と役割分担が

行われ




開発チームは

団結して行きます。




上司の無茶ぶりと

思われた事を




天才部下達が

クリアし




やがて安価な

フラッシュメモリーを

作り出すのです。




この過程




元々

１０００分の１のスピード

だった物を

挽回していくのですが




ボルトが

１００メートル１０秒で

走る所




３時間で

走る位の

差があったそうです。







それを

上司が理論を言い

部下にやらせたのです。




でも

見事成功し

これから製品化と言う時に

上司は会社を去ります。







自由奔放に

やってきたつけなのか




部下も予算もない部署に

栄転させられ




研究を続けるには

もう会社に居場所が

なかったのです。




後ろ盾に

なってくれていた方の

死もありますが




開発した技術、

技術者に対する評価が

余りにも低かったのです。







上司が

退社した後




部下達もそれぞれ

ちりじりになります。




あんなに

離れていたかった

上司なのに




いなくなってみれば




あんなに

自由に

やらせてくれる人は




いなかったのです。




フラッシュメモリーは




その後




家電、携帯電話などに

欠かせない物になり




巨額な利益を

東芝にもたらします。




上司は辞めてから




対応な利益を

会社に求めて

訴訟を起こします。




でも

真意は




会社はありがとう、と

言ってくれれば良いんだ、と

語ります。




東芝には

感謝している。




そのまま東芝いたかった。




東芝でなければ

出来なかった。







長い目で見てくれた

会社に恩義を感じつつ




でも

割り切れない思いも

残ります。







この上司自身も




自由さを大事に

適材適所をし




部下を

マネジメントし




成功に導きました。




部下の中には




この上司が何もしない、と

思っていた人もいた位




究極のマネジメントを

していたのです。




この上司を

正当に評価する人が

いてくれたら。




もっともっと

素晴らしい製品を

私達は

手にしていたかもしれません。